どんな本?
自分の不安を整理するための7つの質問を通して、親が何に困っているのかを見つめるワーク型の記事です。
子どもが不登校になると、不安になるし、心配します。それは当然です。
でも、ちょっと立ち止まって考えていただきたいのです。
なぜ、不安になるのでしょうか?
いったい、なにを心配しているのでしょうか?
不安というのは、多くは漠然としたものです。
「将来が心配だから」
「この先、どうなっていくのかと思うと……」
それぞれ、抱く不安は違うでしょう。
けれど、そこを突き詰めて、
「いったい、私はなにに恐怖を感じているのか?」を考えてみてください。
- 自分の子育てを非難されるのが怖い?
- 子どもの可能性を閉ざしてしまうのが怖い?
- なにも出来ないことがつらい?
具体的にどんなことで不安に思い、何を心配しているのかが自分の中で明らかになると、打つ手は見えてきます。
今回は、自分自身の不安をあきらかにするための質問を7つご用意しました。
この質問をもとにして、ワークシートのように一度、じっくり考えてみてください。
すると、今まであいまいだった不安の形が見えてきます。形が見えるだけでも、不安感は大きく減ります。
「あっ、私はこれが不安に思っているんだなぁ」と思えます。
不登校になると、課題や問題ばかりが見えてきます。
- 昼夜逆転している。
- ゲームばかりしている。
- 思いやりが持てない。
- 家事を手伝わない。
- 勉強をしない。
- 兄弟に強くあたる。
目の前に出てくる問題ばかりを見て、それに振り回されているといつもしんどいですよね。ストレスばかりを感じてしまいます。
「私が不安に思っているのは、これ」「この問題に対処したい」と、優先順位をつけ、課題に選択と集中をおこない、1つ1つ取り組んでいく。
そうすることによって、不安を少しずつ減らすことができます。
質問と向き合い、じっくり考えてみてください。
考えるときのポイント!
なぜ? を5回考える
なぜそう思うのか? なぜそう感じるのか?「なぜ? なぜ?」と深く深く考えてください。なぜを5回考えるのが理想です。(難しいですが……)
曖昧ではなく、具体的に!
心に渦巻く闇やモヤを具現化するように、出来るだけ具体的な言葉に落とし込みましょう。
それってほんと?(クリティカルシンキング)
批判的に考える思考法をクリティカルシンキングと言います。自分の考えや世間の言葉などもすべて一旦、批判的に考えてみましょう。出した答えに対して「それってほんと?」と自分自身に問うてみるのです。
- 本当にそうなの?
- 前提は正しい?
- 違う考えもあるのでは?
- 誰のため? なんのため?
自分自身(親)の不安をあきらかにするための7つの質問
- 私にとって、子どもが学校に行かないことで、なにが困るだろうか?
- 子どもが学校へ行かないことによって、なにが不安に感じるだろうか?
- 子どもが学校へ行かないことで、イライラすることは?
- なぜ、ゲームしている姿、スマホをいじっている姿を見るとイライラするのだろう?
- 家にずっといる我が子を見て、どんな感情がわき上がるだろう? その理由は?
- 子どもが不登校になっていることで、いったい私はなにを恐れているのだろうか?
- 学校に行かないで困っているのは、私? それとも、子ども?
私にとって、子どもが学校に行かないことで、なにが困るだろうか?
たとえば、「家にずっといてゲームばかりしているのを見るとイライラする」という問題が出たとします。でもね、これって解決できると思うのです。たとえば、ゲームしている姿を見ないという方法もあります。こちらから関心を持って、どんなゲームをしているか聴いてみることで、落ち着いて見ていられるようになる、とか。
具体的に困っていることを書き出し、対処できそうなら、改善策を考えてみましょう。
子どもが学校へ行かないことによって、なにが不安に感じるだろうか?
「このままでもいいんだ」と思っても、やっぱり不安になることはあります。不安な気持ちは、押し殺していても消えません。大事なのは、不安を見える形にして、「私はこのことで不安に思っているんだ」と意識すること。
意識するだけでも、不安は大きく軽減できます。スグに対処できない不安もあるでしょう。でも、あなたが「自分はこれが不安だ」と分かっているだけでも心持ちは変わってきます。
子どもが学校へ行かないことで、イライラすることは?
怒りとは、二次感情と言われています。たとえば、友達にバカにされて怒る場合。「バカにされて悲しい → 怒る」といった感じですね。イライラする背景には、期待感や他の感情があります。「なぜ、イライラしているのか?」をじっくり考えてみると、子どもをコントロールしたい。こうなって欲しいといった自分自身のエゴだったりします。
エゴでも別にいいんですよ。子育てて究極は、親のエゴだと思うので。でも、良くないのは自分のエゴなのに、それを「子どものためだから!」と子どもに押しつけてしまうこと。押しつけ、期待に応えないと、勝手にイライラして怒ること。そのためにも、まずはなぜイライラしているのか、感情が揺れ動くのか自分自身を観察してみましょう。さて、なぜイライラするのでしょうか?
なぜ、ゲームしている姿、スマホをいじっている姿を見るとイライラするのだろう?
イライラする背景には、「〜すべき」「〜するべきではない」という考えがあります。
「子どもは、勉強するべき」「スマホは、あまりさわるべきじゃない」などですね。
まずは、私自身がどういう思い込みを持っているのかを探ってみましょう。そして、その思い込みはどこから来ていますか?
「子どもは、勉強するべき」という考えを持っていたとして、どうしてそのように思うのでしょうか? 先生が言っていたから? 親から昔言われたから? 有名な先生が言っているから? なんとなく? 将来のために必要だと思うから? その考えは、誰のためなのでしょうか? ほんとうに子どものため?
別に考え方を変えましょうと言いたいわけではありません。じっくり、自分自身が考えること、思うことに関して深く見つめていただきたいのです。
家にずっといる我が子を見て、どんな感情がわき上がるだろう? その理由は?
感情をとらえるのは、トレーニングです。普段、感情って意識しませんよね。イライラや悲しさってふっと湧いてくる感じなので。でもね、感情っていうのは必ずトリガー(引き金)があります。
ゲームをずっとしている → 将来どうなるか不安 → イライラする
といった感じです。
なにが引き金になっているのか? なぜそのような感情になるのか? なにを望んでいるのか? 感情という一つの反応から、いろいろ見えてます。
子どもが不登校になっていることで、いったい私はなにを恐れているのだろうか?
プロスペクト理論というものがあります。簡単に言うと、人は損失回避をします。損をしたくないんですよね。つまり、イヤなことを避けたい。失敗したくない。リスクをとりたくないのです。
「こうしたい!」よりも「こうしたくない」「こうなりたくない」の気持ちのほうが強いのですよね。
恐れがイライラを誘発していることも多いです。恐れが行動を妨げていることも多いです。
見えない恐怖は、とてもしんどい。だからこそ、まずは自分自身がなにに恐れているのか、じっくり見つめてみましょう。
学校に行かないで困っているのは、私? それとも、子ども?
アドラー心理学には、課題の分離というものがあります。
たとえば、子どもが、好き嫌いがあってニンジンを食べないとしましょう。
そのとき、「いやぁ、困っているんですよ」と親御さんは言いますが、これは子どもの課題です。
ニンジンを食べるかどうか、食べないことによって困るのは本人なのですよね。
学校行かないことも、究極を言えば、子どもの課題です。困るのは子どもであり、親御さんではありません。
でも、学校行かないことで先生から毎日電話がきて煩わしいと感じるのは、私の課題です。
アドラー心理学は、あまりにもドライで、そんなに「これはあなたの課題だよ」と割り切った考えはなかなか難しいとは思います。ですが、一度このように「誰の課題だろう?」と考えるのには意味があります。問題をクリアに見ることが出来るのです。
そして、なによりも自分が取り組める課題に集中できるのですよね。ニンジンを食べないのは、子どもの課題です。でも、美味しいニンジン料理を作るのは私の課題ですよね。
そうやって課題を分離して考えることで、出来ることや私のすべきことが見えてきます。
まとめ
不登校は、ついつい「解決したい」と思ってしまいます。けれど、その前にしっかり自分自身がなにに不安を感じているのか。どんなことで不安に思ってるのか。なににイライラしているか。それを明確にしていくことで、今後の子どもとの関わりも変わってきます。なによりも、自分自身のストレスが劇的に改善されます。
ぜひ、じっくり取り組んでみてくださいね。